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お役たちコラム

地域の申告な医師不足

現在日本では、少子高齢化、人口減が進むなか、深刻な医師不足が問題視されており、特に地方の病院では、地域医療の危機も叫ばれています。

しかし、厚生労働省の調査では医師免許を取得している人数は増えています。
これは医師免許を取得していても現役を退いた医師、法医学者など実際の医療行為を行わない人数も含めている数字である為、実際に医師として働いている人数は世界的にみても問題視されています。

OECD加盟国の中で最低レベルの医師不足

OECD(経済協力開発機構)が実施した人口1000人当たりの医師数の国際比較では、OECD加盟国中最下位のトルコとほぼ同等という結果が出てしまいました。
これは、OECD平均値の3.1人を、大幅に下回っています。
日本の医師数は世界標準の3分の2に過ぎず、2020年にはOECD加盟30カ国中最下位に転落する恐れがあるという指摘もあります。
参考:Global Health Observatory (GHO) data

4年後、そして2036年に向けて

厚労省は医師不足の推計値について、診療科別のデータを公表しています。
医師の偏在を解消する目標年である2036年と、その前段階として24年、30年の3段階の数値があります。
以下の表はもっとも近い4年後の24年の必要医師数と、現在の医師数との差を記しています。

診療科 24年の必要医師数(A) (A)と現在の医師数との差
内科 12万7446人 1万4468人
小児科 1万7813人 1227人
皮膚科 7999人 -686人
精神科 1万4919人 -772人
外科 3万4916人 5831人
整形外科 2万4374人 2345人
産婦人科 1万3624人 992人
眼科 1万2336人 -388人
耳鼻咽喉科 8621人 -554人
泌尿器科 8599人 1173人
脳神経外科 9789人 2077人

もっとも医師不足となるのが内科で、逆に、精神科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科の4科は現時点で4年後の必要医師数を超えています。
診療科目別の不足医師数は見えていても、目標年度の36年においても医師不足解消のめどは立っておらず、全国で約2万4000人の医師の不足が見込まれます。

過疎地域勤務医へのインセンティブ、医師が充足している地域から医師不足地域への派遣制度など医師不足や偏在を解消するための効果的な具体策などが必要です。