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お役たちコラム

地方でのクリニック開業

地方のクリニックは減少の一途であり、地方の医療体制は崩壊しつつあります。
場所によっては、開業医の高齢化による引退や閉院により、医師がいない地域(無医村地域)が拡大しています。

2020年から「外来医師多数区域」に開業する医療関係者に対して、新しいルール、在宅医療、初期救急(夜間・休日の診療)、公衆衛生(学校医、産業医、予防接種)等の地域協力が必要となります。

人口の多い都心部での開業は魅力的に思えるかも知れませんが、その分競合も多く患者様の取り合いになってしまします。
開業するのであれば、単に人口ではなく、「人口当たりの医師数」がを気にしてみましょう。

都道府県(従業地)別にみた人口 10 万対医師数

出典:平成 28年 都道府県(従業地)別にみた医療施設に従事する人口10 万対医師数

各都道府県別に人口10万人当たりの医師数を比較したものですが、徳島県が315.9 人と最も多く最も医師が少ない、埼玉県が160.1 人と最も少なく、2倍近い差あります。
埼玉県は、東京都の近郊で首都圏として人口が多いために、医師が不足しているのです。
つまりは、徳島県でクリニックを開業するより埼玉県でした方が集客しやすいという事になります。

ちなみに徳島県には国立徳島大学の医学部があり、人口が少ないこともあって、非常に医師に恵まれているのです。同じ理由で、国立鳥取大学医学部を抱える鳥取県や、国立高知大学医学部を擁する高知県も、人口当たりの医師数が多くなっています。

地方で開業するメリット

地方で開業することで受けられるメリットは、何よりも都市部よりも人件費や賃料等の経費が削減できることでしょう。

都心部の看護師の時給は高くて当然ですが、地方は都心に比べ安く働いて貰えます。
賃料も都心に比べると破格的に安く、同じ広さで価格が10の1程度なんて事もあります。

一方で、診療報酬は都市部でも地方でも全く一定ですので、同じ内容の治療を普通にすれば、収入は都市部と同じだけ入ります。

経費が安く抑える事が出来れば、都心のような患者数を見込めずとも、安定した経営は出来るでしょう。

地方で開業するデメリット

都心部では、来院見込患者数とたてる場合、自分のクリニックを中心として半径数百メール程の人口から予測します。

しかし地方では、都心部と比べて人口密度が低いため、その半径をキロ単位で予測を立てなければならず、予測しずらくなります。

また、その地方で不足している診療科目で開業する場合は、患者様は殺到される予想と急患等の対応を求められることもあります。