[metaslider id="78"]
お役たちコラム

【クリニック開業】院外処方と院内処方

院外処方

近年では「医薬分業」が進み、院外処方を選択する医療機関が増えています。
院外処方では、院内処方の場合より処方箋料が高い点数となっていますし、支出面でいうと、薬剤購入費は当然として、薬剤師らの人件費や調剤関連機器のための費用が不要になります。
このように院外処方は、経営者サイドから見たメリットがとても大きいと言えます。

院内処方

院外処方はどうでしょう。
仮に薬を安く仕入れることができれば、患者が払う薬の値段(薬価)との差額はクリニックの収入(薬価差益)となります。
以前はこの収入が大きかったため、新規で開業医となる医師の多くが院内処方を選択していました。
今では医療費削減の流れを受け、公定価格である薬価は年々引き下げられている為、差益は今では「ほとんどない」といえます。
そもそも、小規模なクリニックでは薬を保管しておくスペースの確保も難しく、院外処方を選択せざるを得ない状況もあります。

クリニックの側に目線からは院内処方のメリットは内容に思えますが、患者様目線ではどうでしょう?
体調が悪くて医療機関を訪れたはずなのに、クリニックから薬局へわざわざ移動して、その度に順番を待って支払いを済ませなければならないのです。
さらにその支払い金額は、院外処方により高くなった処方箋料が含まれています。
これを「面倒」だと感じる患者様は少なくはないでしょう。
ここに着目してあえて院内処方を選ぶ医療機関も存在しています。

中期的視野での選択を

クリニックには経営面だけではなく、患者様の利便性も含めた中長期的視野も重要となります。
患者様本位のサービスが差別化となり、クリニックとしてマイナスが大きく感じ事も長い目でみるとプラスになるということです。