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お役たちコラム

【クリニック経営】コストカットの手段

クリニックを運営していくには、「経費」というものが必ず発生し、それをいかに「適正なレベルで保つ」かが重要です。
コスト削減となると、あれもこれもと、目についたところから片っ端に手をつけるイメージがあるかもしれませんが、まずは効果的でなければ意味がありません。
クリニックの収支を細部までよく確認し、最も大きな無駄が潜んでいそうなポイントを探るのです。

人件費

経費には様々あり、医療機器など導入時高額なものもありますが、大きなウエイトを占めるのは、やはり人件費です。
多くのクリニックでは、スタッフを雇うことで必要になる経費こそ、最も大きなコストとして経営にのしかかっています。

しかし、スタッフの数や待遇はその先の患者様へのサービスに直結するものですので、単純に削減してしまうと処理対応能力の限界やモチベーションの低下に伴い、患者様がクリニックから遠のいてしまう可能性もあり、最終的には診療報酬に響いてきますので、安易に人数を減らすというわけには行きません。

そこでスタッフの仕事内容の見直しをしましょう。
例えば単純作業を常勤スタッフが長時間行うのが常態化している場合は、正社員をパートやアルバイトに置き換えることを検討してみましょう。
正社員にかかる各種社会保険料はクリニックにとってかなりの負担ですから、人件費の高いスタッフには、それに見合う仕事をやってもらわないと割に合いません。
また、来院患者が極端に少ない時間帯のスタッフの配置の見直しや、賞与を単純に勤続年数にするのではなく成果主義にするのも有効です。

消耗品費

初歩的な「見えるコスト削減」です。
消耗品とは、事務用品・日雑品・医療用材料など、日々毎日使われるもので、コスト削減の代名詞です。
無駄なく小ロットで発注し、商品は適度な品質を選び、尚且つ低して価格なものを選んでいくといきましょう。
大量に使うものや単価が張るものから再検討してみると、わかりやすいでしょう。
また、医薬品費や医療材料費、検査の委託費など、仕入れ業者・委託業者によって金額が異なる経費については、必ず相見積りをとって有利な条件を引き出しましょう。

固定費

毎月一定額が発生する固定費は、一番盲点となりがちなポイントです。
ずっとその金額を払い続けているため「そういうものだ」と決めつけて削減できる可能性に気づかないこともあります。

テナント開業している場合の家賃だと、周囲の相場と比べて妥当なものかどうか、あるいは入居時から比べると設備が相当劣化してはいないかなどを常にチェックしておき、家賃交渉の材料とすると良いでしょう。
また、街中や駅の看板広告などは、開業から時がたつほどにその必要性は薄れていってしまうものです。
高い維持費のままいつまでも継続するのではなく、ある程度の役割を終えたのなら思い切って止めてしまうか、より安価で効率的な広告手法へとシフトすべきです。


無駄な経費を見つけて削減していく姿勢がクリニック全体で身につけば、患者数が伸び悩んでいる時に助かるばかりか、好調時には経営の安定度がさらに高まります